太陽電池、LEDなど市場規模3兆円超に 富士経済の08年度調査
2009.12.9 18:04
シャープの住宅用LEDダウンライト 民間調査会社の富士経済が9日発表した調査結果によると、太陽電池、LED(発光ダイオード)などグリーンエネルギーの部材「グリーンエネルギーマテリアル」の市場規模は2008年度が3兆1380億円と前年度比14・6%増加した。
地球温暖化をはじめ環境問題対策が世界的な課題となる中、環境への負荷軽減が期待できるグリーンエネルギーの需要が高まっており、部材市場も急成長している。
調査は太陽電池部材18品目、蓄電池部材15品目、燃料電池部材6品目、LED部材16品目、有機EL部材5品目を対象に実施。
世界的な景気低迷の影響を受け、09年度は前年度比18・5%減の2兆5565億円に落ち込む見込みだが、10年度以降は回復に向かい、15年度には6兆1436億円と08年度の2倍近い規模にまで達すると予想される。
部材別にみると、08年度の太陽電池部材の市場規模は前年度比27・7%増の1兆9758億円で全体の63・0%を占める。09年度は一転して同31・1%減の1兆3613億円の見込みだが、15年度には08年度の2倍弱の3兆8906億円となる見通しだ。
08年度のLED部材市場は前年度比5・4%減の7760億円で全体の24・7%。09年度も同2・5%減の7566億円の見込み。ただ、エネルギー効率の高いLEDは照明分野などで急成長が期待されており、部材市場も15年度には08年度比85%増の1兆4356億円に拡大する見通しだ。