北京で腐敗抗議の数百人拘束 改善進まぬ人権状況露呈
【北京共同】北京市中心部にある中国中央テレビ本社前で4日、地元政府官僚の腐敗や不当な土地強制収用に抗議するため、全国各地から来た数百人の陳情者が、待ち構えていた100人以上の公安当局者に拘束され、「闇監獄」とも呼ばれる拘束用施設に連行された。
中国政府は今年4月、人権保護に向けた目標を示した初の「国家人権行動計画」を発表。「目標の半分は達成した」(王晨・国務院新聞弁公室主任)と強調するが、依然として人権状況改善が進まない実態を露呈した。
4日は、中国政府が法治の徹底を図るために制定した「法治宣伝日」。早朝から陳情者は、中央テレビに対し、報道を通じて中央や地方の政府などに、法律に基づく統治の徹底を促すよう求めて続々と集合。
しかし陳情者が同テレビ本社前に来るたびに、多数の制服警官が取り囲んで、公安当局借り上げの市バスに乗せ、従わない陳情者は腕をつかみ強制的にバスに連れ込んで拘束。満席になると、市南部にある拘束用施設に次々と送り込んだ。
2009/12/04 16:43 【共同通信】