ミタルが1年ぶり黒字を確保 7~9月期、業績底入れ
2009.10.28 18:35
鉄鋼世界最大手アルセロール・ミタル(ルクセンブルク)が28日発表した2009年7~9月期連結決算の最終利益は9億300万ドル(約822億円)となり、1年ぶりに黒字転換した。4~6月期は7億9200万ドルの赤字だった。
黒字幅は前年同期(38億2100万ドル)の約4分の1にとどまったものの、世界経済の底打ちに伴う粗鋼需要の持ち直しが寄与した。ミタルは「回復の兆しが初めて見られた。鉄鋼需要の増加に対応して多くの設備を再稼働した」と業績の底入れを宣言した。
10~12月期は業績が一段と回復する見込みだが、粗鋼生産の設備稼働率は70%程度にとどまると予想。「経営環境はなお厳しい」としている。(共同)
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